社会人になると、一度は思い出す大学生活。
あのころはお金はなかったけど時間がたっぷりあって
授業に出たり出なかったり、単位と取ったり取らなかったり
変に自分を見つめなおす機会があったり、世界平和について考えてみたり
大学生に戻りたい!
もう一度大学生をやりたい!
そう思う人には読んで損のない小説、それが伊坂幸太郎の『砂漠』です。
また現在大学に通っているあなた!在学中に読んでおきましょう。
たぶん大学生活が2倍くらい楽しくなる。
伊坂幸太郎の小説には面白いものがたくさんありますが、一番好きな作品にこの『砂漠』を挙げる人も多いのだとか。
読んでみればその良さがわかるでしょう。
あの戻りたいような戻りたくないような、だけど自由だったあの頃の小説をぜひ読んでみてください。
著者とあらすじ
▼著者 1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。 2000年『オーデュボンの祈り』で第5回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞しデビュー。『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、短編「死神の精度」で第57回日本推理作家協会賞を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で第21回山本周五郎賞、第5回本屋大賞を受賞。著書に『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『砂漠』『フィッシュストーリー』『モダンタイムス』『陽気なギャングが地球を回す』『アイネクライネナハトムジーク』『ホワイトラビット』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』など多数。1
▼あらすじ 仙台市の大学に進学した春、なにごとにもさめた青年の北村は四人の学生と知り合った。少し軽薄な鳥井、不思議な力が使える南、とびきり美人の東堂、極端に熱くまっすぐな西嶋。
麻雀に勤(いそ)しみ合コンに励み、犯罪者だって追いかける。
一瞬で過ぎる日常は、光と痛みと、小さな奇跡で出来ていた――。
明日の自分が愛おしくなる、一生モノの物語。2
悔しいけどうらやましい大学時代
「俺は恵まれないことに慣れてますけどね、大学に入って、友達に恵まれましたよって、西嶋はずっと言ってた」
伊坂幸太郎『砂漠』実業之日本社2017年454頁
私の最も好きな一節です。
『砂漠』には5人の大学生が登場し、彼らの日常が物語となっていて、大きな起承転結があるわけではない、いや少しある・・・が
友人といると何でもない日常が楽しいということを思い出させます。
人間、生きていると本当にいろいろなことがある。
それでももし、気の置けない友人に出会うことができて、一緒に楽しい時間を過ごすことができたのなら、そんな素晴らしい人生は他にないのかもしれない。
大学時代の友達なんてその後連絡を取り続ける人ばかりではない。
あのときあんなに一緒にいたのに、社会人になって忙しくなり、転勤もあって住む場所も遠くなれば、だんだん連絡も取らなくなる。
だけどそれでも、あの時の友人と過ごした日々、その時の感情はずっと残っていて、
年を重ねるごとに思い出は輝きを増していく。
この小説はそんな一期一会の出会いを体験させてくれる。
なんだか懐かしい気持ちにさせてくれる。
そして私はこの本を読むと麻雀がやりたくなります。
麻雀は一人ではできないし、ゲームで一人でやっても楽しくないですよね。
誰かと何かをするというのは、しんどいこともたくさんあるけれど、その分楽しいことがたくさんある!
私は基本的に、今が一番楽しい!という気持ちで生きていたいから、あんまり言いたくはないけれど、
『砂漠』の中で5人の大学生たちが必死にそして完ぺきではないけれど全力で生きている姿は本当にうらやましく思うし、
大学生という時代をもう一度やってみたい、と思わせてくる。
多くの人が、この『砂漠』に影響を受けているのも分かるのだが、具体的にと言われると難しい。
それはこの小説のもつ全体的なテーマや雰囲気が大きく影響しているからだと思う。
在学中に読むのと、社会人になって読むとのでもまた感じが異なるので
ぜひ何度も繰り返し読んでみてください。
- 伊坂幸太郎〈殺し屋シリーズ〉特設サイト | カドブン(2025年11月) ↩︎
- 砂漠 | 実業之日本社(2025年11月) ↩︎



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