仕事ができないなんて言わせない!小説を読んで自分を客観視できるようにしよう『死んだら永遠に休めます』②

いま売りたい本

みなさんこんにちは~!

本屋になりたい女ひのとみこです。

今回は前回紹介した本『死んだら永遠に休めます』のラストシーンネタバレ感想を書きます。

普段だったら結末については、それぞれで読んでほしいから書かないけど、この小説は声が出るほどびっくりしちゃったから、そこも含めてみんなと共有したく思いました。

あれ?私って今ホラー小説を読んでるんだっけとなりました。

『死んだら永遠に休めます』のほんのりネタバレレビューはこちらの記事からご覧いただけます。

今回はラストシーンに触れた完全ネタバレありの記事となっておりますのでご注意を✨

↓本日ご紹介する本

死んだら永遠に休めます [ 遠坂八重 ]
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【恐怖】え?私って仕事できないの?

「なんでって…気づかねーのがすげーよな。お前、死ぬほど仕事できねーじゃん。そのせいで俺らがどれだけ苦しめられたと思ってんだよ」

遠坂八重『死んだら永遠に休めます』朝日新聞出版2025

いきなり失礼しました。

なかなか強烈なセリフ…

これは『死んだら永遠に休めます』の主人公青瀬が同じ部署の同僚からくらうセリフです。

あんまり人に向かってあなたは仕事できない、と言うことそうそうありませんよね。

特に青瀬のいる部署は仕事があまりできない人たちが集められているとされているから、

この同僚もあまり仕事はできないと思われるにもかかわらず、青瀬のことをさらに仕事のできねーやつ、と言ってのける。

人のことをそこまで言ってしまえるのか、という驚きが一つ

あともう一つ、まさか青瀬がそこまで仕事できないやつだとは。の驚きがもう一つ。

主人公の青瀬目線で進んでいくこの小説は、常に青瀬の視点で語られています。

だから、確かに青瀬があまり仕事ができるタイプではないんだろうな~と予測できる場面はいくつかあった。

例えば、よく他部署の社員から催促されていたり、ミスをしたり…

けどそんなことは私も働いてて普通にあるし、いくら仕事ができる人でも、どんな場面も完璧にすべてをこなすことは難しい。

だから完全に油断していた~!

頭では理解していたけど、感情が追いつかない感じ

青瀬も仕事ができないとはいいつつも、そこまで致命的ではないはず~そう思って読んでいた。

自分が気づいていないところで、仕事ができないやつ認定されている恐怖…

を疑似体験しました。

小説を読もう。そして自分と向き合おう。

この展開の怖いところは、自分が仕事ができないことに主人公が気づいていなかったこと、さらに読者も気づけなかったこと。

こんな展開、どうしたって

え、もしかして私も自分が仕事できないことに気づいてない…?

と思わずにはいられないのである。

あれ?私ホラー小説を読んでたっけ?

さらに冷静になって考えると、ある意味叙述トリック1的だなと。

なぜなら主人公の言動にミスリードされていた気も…しなくはないから

いや、でもまあ随所に仕事ができない描写はあったし、

主人公のセリフや言動が無理やり隠されていたり(女性なのに僕という一人称を使うなど)もなかったので、単にこちらが勝ってに思い込んでいただけなんですけど…

いずれにせよ、最後に大きな驚きのある小説でした。

どんでん返し?

自分が仕事ができないのかできるのかは、自分目線ではどうしても分からないことなのかもしれません。

もしできることがあるとすれば、周りから仕事のフィードバックをもらうようにするとか、人の意見をよく聞くとか、例えばこの小説を読むことも気づくきっかけを与えてくれるように思います。

小説を読むというのは自分を客観的に見るためにも大切なのかもしれないです。

正直とっても怖いですが、小説を読み、自分に向き合っていきましょう、みなさん。

ということで

怖かったですが以上です。

ではまた次の記事で。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

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  1. 叙述トリックとは、物語の語り方に仕掛けを施し、読者の先入観や思い込みを利用して見えない嘘を語る手法、ミステリーでよく使われるね。今回の小説も一応ミステリーではある。 ↩︎

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